(あくまでも将来構想であって、現在のセンター業務とは異なります)
Aiセンターは、病理診断部門(細胞レベル~個体までの原因究明)、法医診断部門(個体~社会までの原因究明)、画像診断部門(初動でのCT、MRI検査)、薬物検査部門、DNA検査部門、遺族対応部門(事務、調査機関との連携、遺体の運搬、遺族対応、社会精神保健教育研究センターとの連携)の各部門より構成されるものとする。同センターは、まず、調査機関から運び込まれた死体に関して、CT やMRIなどの画像診断を実施する。画像診断結果とカルテ、臨床医の供述などから、調査機関の担当官とも相談の上、病死の可能性が高いものと、そうでないものを振り分け、病死の可能性が高いものに関しては、病理医が執刀する病理解剖もしくは死因究明解剖を実施し、訴訟の可能性が高いケースや、明らかな医療事故の事例、または犯罪の疑いのある事例のものは法医学者が執刀する死因究明解剖もしくは法医解剖を実施することとする。病理医が実施した解剖に関しては、必要に応じて法医学者に相談でき、一方法医学者が執刀した解剖に関しても、組織診断においては、病理医との連携のもと、質の高い組織診断を実施する。また、法医解剖に回った事例に関しても大学内で剖検症例検討会(CPC)を実施するなど、精度管理や情報の透明化に努める。また、全ての事例に関して血液・尿を保管し、薬物の誤投与の可能性のある事例では薬物検査、検体取り違えなどの可能性がある事例に関してはDNA検査を実施し、正確な死因究明のための基礎的データを提供することとする。
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